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わくわく家人(うちんちゅ)コラムバックナンバー
 
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2007年12月7日
カナダの住宅名古屋にあるカナダ大使館に招かれ、カナダ最先端住宅の講義を聴きに行ってきました。カナダはドイツやスウェーデンと並び、先進国の中でも住宅の省エネルギーに対する意識が高い国です。あんなに寒い国にも関わらず、いかに暖房を使わずに住むかという研究に真剣に取り組んでいます。

そうはいっても基本は難しくありません。断熱材をたくさん入れて、外から熱をたくさん取り入れればいいのですから、子供でもわかる事です。今カナダ政府が取り組んでいる住宅は「0エネルギー住宅」です。マイナス何十度という国でも、暖房を使わないで暮らせる家とは驚きですが、それを国主体で研究しているという事が、日本ではまず考えられません。

少し触りを言いますと、まず外壁の厚さは40cm…そこに密度の高い断熱材をパンパンに詰め込みます。窓は4重ガラスの各層にガスやらフィルムやらをたくさん挟んだものを使用します。南面には大きなソーラーパネルを設置し、電気もお湯もそこで作ります。更に、出て行く熱も極力逃がさないよう、お湯の排水の熱でさえ再利用して家の中に戻します。

まさに「ここまでやるか!」と言う夢(?)の家ですが、その外観は今の日本の一般的な家に似ており、改めて日本の家は省エネ仕様にデザインされている事を実感しました。外壁が40cmもあると6畳間が5畳に押しつぶされてしまいますが、広い国ならではのダイナミックな発想に皆あっけに取られておりました。

石油エネルギーが高騰するという事は、寒い国にとって深刻な問題です。カナダ政府はこの計画を推進していくそうですが、この「0エネルギー住宅」とそうでない家の差はおよそ1千万円!ソーラーパネルや特殊機械の事を考えますと、維持管理費用もかかりそうです。

以前「リサイクルしてはいけない」という本のコメントで、「リサイクルするのに何倍かのエネルギーが必要なので、結果地球に優しくない」という下りがありました。多分この家も実際は省エネでも、その過程でより多くの石油が必要なんでしょう。余分にかかったコストは百年単位で回収を考えているそうです。う〜ん、省エネ問題は本当に難しいです。

それにしても我々の想像をはるかに上回る、断熱マニア垂涎の家…これを知ったら我々の高気密高断熱住宅など屁みたいなものです。どなたか建ててみたい方はいらっしゃいませんか?
 
2007年11月24日
灯油が昨年の倍近い金額になっていてびっくりしました。我が家はオール電化ですので灯油を触れる事はありませんが、今まで見かけなかった省エネ商品がホームセンター等で売られているのを見ますと、いかに深刻かがわかります。

石油の高騰にしたがって、国もエネルギーロスの少ない住宅政策に本腰を入れるようになってきたとのニュースがありました。つまり、今迄は住宅の断熱性能は任意で選べ、昔ながらの造りの家でも「伝統造りだからこれもあり」というスタンスでしたが、「これからの家はここまではやらなきゃいかん」というガイドラインが作られるという事です。

そうすると、今迄その性能が曖昧にされていた土壁や、気密化されていない住宅の性能が晒され、今後建てられなくなる可能性が出てきます。つまり、エネルギーロスを抑えるために、カナダやスウェーデン並みの高気密高断熱工事が法制化されるという事です。それぐらい石油が今後の日本に与える影響は深刻だという事でしょう。

石油の高騰身近なところでは、冒頭でも述べた灯油の価格が天井知らずでどんどん上がっており、ますます電化住宅のニーズが高まってきました。日本はそのエネルギーをほとんど輸入に頼っております。もしその供給が止まればすべての機能が止まってしまいます。それぐらい脆い基盤の上に今の繁栄がありますので、石油を他国によってコントロールされる事は何よりも脅威です。

ゼロエネルギーに向けて、今後ますますあらゆる分野での開発が加速していく事でしょう。石油の高騰によって皆さんが苦しめば苦しむほど、高性能住宅の需要が増していくのは皮肉な事とも言えます…。
 
2007年11月5日
大きな企業の不祥事が続いています。昔から慣れ親しんでいる赤福や白い恋人、英会話最大手のNOVAや介護最大手のコムスン…どの会社のニュースも晴天の霹靂で「えっ?先日まだあったよ!」と言うぐらいいきなり崩れます。

さすがに「大きい会社だからしっかりやっているだろう」と単純に考える人は減っていると思いますが、それでも組織の大きさと信頼が比例するのは仕方ない事でしょう。

官僚や政治家でさえ犯罪者(横領は不祥事とは言いません)だらけです。全てが信頼できる人たちでこの国が運営されているとはとても思えませんが、それでも「国が定めた…」という文句は絶大な効果があります。悲しいかな、我々庶民の信頼のよりどころは、つまるところ「寄らば大樹の陰」の枠を超える事はできません。

文豪トルストイ(だったかな?)の言葉に「大きいものは全て悪である」という言葉があります。結局巨大なソ連も崩壊してしまったわけで統治しきれなかったのです。巨大と言えば今は中国でしょう。どの国も13億の国民を抱える中国の崩壊がいつ始まるか、固唾を呑んで見守っています。
大きくなると末端まで目が届かなくなり、やがて崩壊が始まります。

その中国の長い歴史に触れてみると、人間は同じような行動を繰り返す事がわかります。どんな小さな国でも立ち上げる時は命を賭ける人たちが大勢います。その姿勢にひかれ、人々は後を付いていきます。ところが人間は弱いもので、富を蓄え何十年もすると、付いてきてくれた人の事などお構いなしに自分の為だけに生きるようになります。

人々は口を揃えて「あんな名君が、なぜ暴君に変わってしまったのか!」と嘆きます。しかし初心を何十年も持ち続け、更に子孫にまで伝え続けるという事はまさに神の業のようです。たいていの人はとてもそこまで到達できません。

話が飛びました。大きくなる事それ自体は悪い事ではありません。しかし強靭な精神力と使命感、更に後世に残すような誇りをもっていないと、今の時代では一瞬にして崩れ落ちていくという事をこれらの企業は教えてくれています。

辛いのは昔は名君であった人が今では暴君になり、尚かつ会社の指揮をとっている事でしょう。老舗と言われる企業には特に多いと思います。時代の流れをよまず、引き際を心得ない経営者。まだこの手のニュースは続くでしょう。これも長い歴史にしてみれば必然の流れなのかもしれません。
 
2007年10月13日
アメリカの住宅バブルが崩壊したというニュースをよく聞きます。私もこの話を最初聞いた時は、程度の差こそあれ世界各国、人間は似たようなものなんだな…という印象を受けました。日本のバブル景気とは、例えば1,000万円の価値しかないような土地が、転売を繰り返す事で本来の何倍もの値段が付く事によって起こりました。それを政府が総量規制を行った事で、最後にその土地を持っていた人がババをつかまされる形でパンクしたわけです。

アメリカの住宅しかし、言葉は同じですがアメリカのバブル経済とは程度が全く違います。アメリカでは住宅そのものの価値以上に銀行はローンを組ませてくれません。査定が1,000万円の家であれば1,000万円、2,000万円なら2,000万円。もし返済が滞った場合には家を取り上げられて終わりです。

それではアメリカでどのようにして住宅バブルが起こったかというと、仕組みはこうです。アメリカ全体の景気が良くなっている事もあって、返済能力の低い移民の人にも銀行はどんどん住宅ローンを組ませました。だいぶ知られるようになってきましたが、アメリカの家は中古になっても家の価値は上がっていきます。場所によっては年20%も価値が上昇し、誰でも家を持てば低い生活レベルから脱却できるという風潮になっておりました。

アメリカの銀行ローンは当初5年は低い金利で6年後から金利が上がるというサブプライムローンといわれるものです。家の価値が上がっていけば、金利が上がっても資産を取り崩していく事で、十分住宅ローンの返済ができます。銀行もずっと固定金利のプライムローンに切り替える事をたやすく承諾してくれました。

ところが当初の思惑どおりに家の評価額が上がっていかない地区の家主は、6年後には突然返済額が上がるため、返済不能になり事故が多発するようになりました。こうして多くの家が差し押さえられ販売に出された為、今度は家がだぶついて価値が下落しはじめました。それを見ている不動産投資家達が過剰に反応し、一斉に資本を引き上げ始めた為、金融機関は資金繰りに困り多くの資産を抱えたまま黒字倒産してしまう結果になっています。

それでもあまり大きく取り上げられないのは、日本のバブルとは全く比べようもない事だからです。返済不能になった時、アメリカの場合は家を取り上げられ終わりです。そこに住む人は「愛着のある家だったのにここに住めなくなるなんて…なんて不幸だ!」と嘆きますが、それで終わりです。

日本の場合は家を取り上げられた上、まだ住宅ローンが残ります。「住んでいるわけでもないのに住宅ローンを払い続けなければいけない…。それも払えないから家を手放したのに…。」と嘆きます。その先には生命保険が待っております。実際、生命保険にて残債を返済した方があまりにも多く、保険会社が対応しきれなくなってしまいました。これが住宅金融公庫の破綻原因であり、国の失策である事はあまり公の場で言われる事はありません。

アメリカは投資家の一斉による資本引き上げでバブルが崩壊しましたが、資産価値の高い住宅はそのまま市場に残っていますので、時間が経てばまた正常に戻って行く事でしょう。日本は最後の命まで捨てなければいけませんので、これ以上はなんともなりません。不幸の度合いが全く違います。

同じバブル破綻と言っても程度が全く違うのがお分かりでしょうか。命まで取られるほどの価値がマイホームにあるとは思えず、やはり現在の日本式のシステムはおかしいとしか言いようがありません。

日本のバブル経済とよく似ているのが中国の現状です。みな行け行けで突っ走ってますが、誰も最後に自分がババを引くとは思っていないでしょう。「来るべき時が来ると大変な事になる」と多くの知識人の方が言われます。話が長くなりました。この続きはまた後日…。
 
2007年9月21日
政治の話はあまりしたくないのですが、宮崎の知事ならぬ「なんとかせにゃならん」という思いが棘のように引っかかっており、今回政治について書く事にしました。

首相候補の討論番組で「消費税UPも止むをえず」という発言が出ました。麻生氏が「100円の商品が105円から106、7円になるだけ」と言っておりましたが、2,000万円の家で2%UPすると40万円にもなります。「〜になるだけ」では済まされません。自分達が選出した人が国を運営し、その結果莫大な借金をこさえてしまったわけですから、責任の一部は私達国民にもあると言われれば、(無理矢理)納得する事はできますが…。

それにしても税金泥棒ならぬ、本当の泥棒が次から次へと出てきて、何のお咎めも無く隠蔽されているのは、今更ながらあきれます。「お役所体質」とか言われますが、やっている事は立派な犯罪です。ODAや無駄な公共工事にもジャブジャブ税金を投入し、「税金=好き放題使える金」と勘違いしているとしか思えません。

ここ数年行われるようになった党首演説も意味がよくわかりません。結局永田町で選ばれるのであれば街頭に出てきて国民の前で演説する事に何の意味があるのでしょうか?全くの茶番です。ここではとても書ききれませんが、これではこの国の政治に期待せよという方が無理というものです。

それでも唯一の望みとして、私はアメリカのように大統領選挙にて首相が選ばれるようになる事を期待します。首相公選制と言うらしいのですが、自分達が選んだトップが失策を犯してもこれならば納得がいきます。多くの人が、ブッシュの起こしたイラク戦争を「失敗だったのでは…」と思っていても、自分達が選んだトップの判断なので責める事はしません。

今の冷めた状態では誰が首相になっても支持を得るのは難しいでしょう。結局どの人も無責任になり、次へ次へと責任が投げられていくだけです。この国が良くなれば消費税UPぐらいどうって事ないのですが、とてもそうは思えないのが問題です。どちらでも良いのです。次のトップには国のリーダーに相応しい大きな器を持った人である事を期待します。
 
2007年9月4日
まつやまたかし氏のイラスト会社のロゴマークができました!ゴリラがかわいい家を建てている絵ですが、LLLサイズの社員が多い当社にぴったりのイラストです。

これを書いて下さったのは岐阜県在住のイラストレーター、まつやまたかし氏。驚くなかれ、まつやま氏は鳥山明氏の二代目アシスタントで、Dr.スランプアラレちゃんやドラゴンボールの作画を手がけられていた方です。

タッチをみると、かの漫画やドラゴンクエストの背景にこの絵があっても全く不思議ではありません。当時リアルタイムにそれらを楽しんでいた私にとっては感無量です。

まつやま氏との出会いは7年前。氏が書かれた「自分で建てたアメリカンハウス」と言う本を何気なく手に取り、「自分でこだわりの輸入住宅を建てたって?すごい人がいるな!何!関市に在住?!」と言うわけで写真だけを頼りに探しに行って来ました。

山と田んぼに囲まれた場所にポツンと建っているおしゃれな輸入住宅。さすがクリエーターと言う人種は感性が違うわ…と感心すると共に、いつか絵を描いてもらおうと当時思ったのでした。

それから7年、ようやく想いが叶いました。手前味噌ではありますがホント良くできていると思います。この絵を見るだけで会社のイメージが一発でわかってもらえると思います。今後、機会があれば家の絵なんかもお願いしたいですね。

Dr.スランプの世界観が好きな方は、是非お問い合わせ下さい。
 
2007年8月23日
シアトルの噴水今更ですが、お隣の多治見市がすごく有名になっております。ここ数年の夏の気温はぼちぼちで、他の都市に水をあけられていたのですが、ここへ来て一気に巻き返しなんと日本記録を更新してしまいました!(パチパチパチパチ!)…それにしても暑い!

悪い事で無ければ、近隣市長村が有名になるのは嬉しい事です。今までは「土岐市ってどこにあるの?」と言う質問に「名古屋から高速に乗って30分ぐらいの所…」と答えておりましたが、「多治見市の隣」で済むようになりました。

ついでに東濃地域の首都移転構想もTVで取り上げられ、「田舎のくせになんとおこがましい地域だ!」と叩かれておりました。…しかし、良かれ悪かれ話題になるのは良い事だと思います。

そういえばお隣の小原町や藤岡町は豊田市になりました。これで世界に出た時「Where you from Japan?」の質問にも「Just beside of Toyotacity」で通用するようになります。嬉しい限りです。

しかし、我が町土岐市は他力本願ばかりで自らは何もしておりません。世界的にも有数な核エネルギー関連の研究所がいくつもあり、有事の際には間違いなく脚光を浴びるのでしょうが、そんな事があってはなりません。

その他は特に何もなく普段は本当にパッとしません。地域を活性化させるためにはどうすればいいのか…暇さえあればそんな事ばかり考えております。その構想(空想?)は又後ほど。
 
2007年8月3日
「漫画家梅図かずお氏の新居、住民運動で工事差し止め仮処分。」

面白いネタのニュースが飛び込んできました。なんでも外壁が赤と白のストライプ模様で、屋根の上に"グワシ"のオブジェが乗っかっているそうです。

さすがホラー漫画家…。離れて見る分には面白いのですが、近隣住民はたまったもんではないでしょう。インタビューされていた近所の奥さんは「想像しただけで頭がクラクラする…」と嘆いていておりました。

元来、日本はこういう事に甘いのですが、さすがに度が過ぎたようです。それにしても、ゴミ屋敷さえ個人の持ち物だと言われ簡単に処分できない日本の行政…果たしてこの先どうなるのでしょうか。

昔、お隣の多治見市でも同じような問題がありました。見晴らしの良い所に建設中の巨大なショッキングピンクのホテル。市民は外壁の色の変更を理由に工事差し止めを訴えましたが、そのまま建てられてしまいました。

「美」というものは個人の価値観であって、他人にとやかくいわれるものではありません。自分の敷地内ですることであれば、法律を犯さない限り自由です…というのは日本の話。アメリカでこんな事をすればバンバン訴えられます。

理由は「家屋の評価が下がり、損害を被る」という事。アメリカ人は家庭の事情に合わせてよく引越しをしますので、住んでる家をよく売りに出します。その時、近所におかしな家があると、変人が近くにいると言う事で誰も買ってくれなくなります。

こういった場合、「個人の価値観の相違」などが問題ではなく、明らかに「金銭的なトラブル」に発展します。「俺が自分の敷地内で何をしようが勝手だろ!」「家を売りたいのに、おかしな人が近くに住んでるって誰も買ってくれない!あなたに損害賠償請求する!」と言うわけです。もし自分の家の隣がゴミ屋敷だったら、売って逃げようとしても誰も買ってくれないでしょう。

日本人は頻繁に住まいを変わるわけではないので、個人の我慢の許容量に委ねられ、そこまでの大問題に発展する事が少ないだけなのです。

囚人服そういえばよく、白と薄緑の横しま模様のアパートを見かけます。窓が小さく外国の囚人服の模様そっくりなので、まるで小さな牢屋のようです。

大手賃貸アパート会社の物件なのですが、聞けばイタリアのデザイナーが手がけたとのこと。デザイナーさんは何を思って、この柄にしたのでしょう。牢屋に入れって言うイタリア流のシャレなのでしょうか…?
 
2007年7月27日
前回のお話の続きです。ちょうどお中元の時期なので、過剰包装という言葉が気になるという事で締めましたが、昔は豪華な桐箱にハムが1個入っているだけなんてお中元もたくさんありました。開封した後すぐにゴミにするのがもったいなくて小物入れにしていましたので、我が社には桐箱の文具入れがやたらとたくさんあります。「箱はいらんからハムをもっと厚くしてくれ!」とずっと思っておりましたが、さすがに最近は減ってきました。これもバブル経済の名残なのでしょう。

北米の工事現場

北米の工事現場
北米の建材は日本製品に比べてあまりにも梱包が簡易で驚きます。 現地の工事現場に至っては「仮設」と呼ばれる、工事終了後に撤去されてしまうようなものなどはほとんど見当たらりません。「これでいいのか?」とびっくりしてしまいます。

なにせ2階建ての住宅は言うに及ばず、4階建てのアパートの建設時でも足場がありません。屋根を貼る工事に使うのは命綱のロープ1本です。これを棟に取り付け、反対を腰に巻いて落下防止にしながら取り付けていきます。

仮囲や宣伝用の看板すらなく、工事現場は造りかけの家そのものしかありません。「包装無しもここまでやるか!」と言う感じです。多分家が完成したら撤去されてしまうものに、施主は費用を負担しないという社会の仕組みになっているのでしょう。(日本では残念ながら労働基準法で足場なしの危険な工事をする事はできません。)

日本の工事現場は、工事後撤去されてしまうものいっぱいに囲まれています。この北米の現場事情と比べると、まだまだコストダウンの余地もありますね。「立派なハムは、立派な桐箱に入っていてほしい」というような意見が減り、日本人の価値観が変わってくれば桐箱代の分、ハムそのものが良いものに変わってくるのだと思います。
2007年7月17日
テレビCMを見ているとアメリカの俳優が頻繁に出てきます。最近ではキャメロン・ディアスにニコラス・ケイジ、それにブラット・ピッド…。でも、彼らは本国でCMに出る事は決してありません。何故でしょうか?

それは彼らを起用すると、その商品の売り上げが落ちるからだそうです。ハリウッド映画俳優の収入が高いのは周知の事実です。つまり、「その商品の価格」=「商品」+「俳優の収入」という事になり、「なんであの俳優の高額なギャラを私が負担しないといけないの」という発想になるからだそうです。

確かにその通りで、商品イメージをテレビで伝えるだけなら、何も高額な俳優を使う必要はありません。ところが日本ではこれが逆になります。商品イメージが良くなるという理由から、好んで人気俳優が起用されます。

デビット・ベッカムの年収8億円の内、6億円が日本企業からのギャラだという事がありました。ほんの数秒のCMで何千万円も払ってくれる日本の会社は、アメリカの俳優にとってまさにドル箱…喜んでくだらないパチンコのCMに出演したりもします。本国ではまずありえない事ですから、彼らも内心は「日本はなんて楽に儲けさせてくれる国だろう」と思っている事でしょう。

日本人は誠実で勤勉で優しくて素晴しい民族ですが、この国自体がスパイ天国と言われるように、裏を読む事に欠けているところがあります。有名な俳優がCMする事と商品の良し悪しは何も関連はありません。全て、日本人が有名人やブランドに弱いところを付いての企業戦略です。

缶コーヒーいかに現在の日本が過剰包装だらけかを意識するためにも、若い人は是非外国に行って目の鱗を落としてきて欲しいものです。

トミー・リー・ジョーンズが出演する缶コーヒーのCMを見て、トホホとなり、ふとこんな事を思いました。
 
2007年7月4日
世間を見渡すと、そこらじゅうに「エコ」と言う言葉があります。元々私たちの業界では多く使われていたのですが、ここ数年の流行りで最近は更に多く、「エコガラス」に「エコタイヤ」、「エコカード」に「エコ就職」なんていう言葉もあります。

なんでもエコってつければよく聞こえるのでしょうが、無理やりこじつけただけで何かよくわからない物もしばしば…。そんな中ショッキングな本が話題になっております。題名は「リサイクルしてはいけない」。

ペットボトル簡単に内容をまとめますと、リサイクルすればするほど、その過程においてたくさんの石油エネルギーが消費され、返ってエコにならないとの事。一見良い事をしているように見えるペットボトルリサイクルも、通常の何倍もの工程を経て再生されるのでその消費エネルギーは尋常ではなく、再生紙に至っては作らないという製紙工場も増えてきました。

そして必ずその背後には「○○機構」「○○財団」と言う団体があり、真実を告げずに良い面だけを広報して消費者を動かしているという事です。当然背後には大きなお金が動いている事になります。

「リサイクルは環境に優しくない、けどやらなくてはいけない」、これが現実なのでしょう。私共の業界でもこのような理不尽な事は多々あります。例えば太陽光発電。余った電気を売る事ができるので「地球にも家庭にも優しい」がキャッチフレーズになっていますが、電力会社いわく、家庭から送られてくるような不安定な電気など使えないので捨てているそうです。

それでは電気を買い取るお金はどこから出ているのでしょうか?皆さんの支払う電気代と国の補助金、つまり税金です。更に、当初設置に掛かった費用を回収する事なく、パネルの取替え時期が来るそうです。誰もこんな事は言いません。

本の中で、著者はこのように書いております。「本当に環境に優しいという事は、経済活動を抑える事だ」…つまりテレビも電子レンジも使わず、極力歩き、暗くなったら寝る、電気の無い頃のような暮らしに戻ると言う事です。

資本主義の世の中である以上経済活動は拡大し続けなくてはなりません。ここに環境問題と共生せねばならないというジレンマがあります。「エコ」と言えば免罪符のように何でも扱われますが、商売の道具にされてしまっている感もあります。環境問題を考える時には、「贅沢をやめて、そこまで出来るのか?」…と言う事を、一度自身に問いかけて見る必要があるのかもしれません。
 
2007年6月20日
小冊子小冊子がようやく完成しました!

どんどん書きたい事が増えてきてしまい、まとめるのに苦労しましたが、なんとか64ページに収めました。あまり長いと、読んだ後に達成感のみが残り、何が書いてあったのか覚えていない事がありますので、これぐらいが丁度良いかと思います。

余談ですが、多くの本は「冗長」だと思います。要点をまとめると3ページ位で収まってしまうのですが、それでは本にならないのでダラダラと書き伸ばしてハードカバーにするわけです。要点だけなら小冊子で十分間に合います。

タイトルは「家造り、基本中の基本 〜多くの建築士が知らない、島国日本の閉鎖的な家造り〜」としました。内容は…結構刺激的かもしれません。同業者の方からの突っ込みも受けて立ちますので、是非読んで感想を聞かせてほしいものです。

限定で無料配布するつもりですが、このサイトだけでは不十分なので、ミニコミ誌にも告知を載せる予定です。目から鱗が落ちますよ〜!えっ、落としたくない?まぁそれも、日本で生きて行く為には必要な処世術かもしれません。知らないほうが幸せと言う事もあります。

なんせ年金問題を直視したら…明日から働く気力が無くなるかもしれませんものね。( ̄へ ̄;)
 
2007年6月11日
JEEP10年乗った車を手放しました。あまりにも燃費が悪いので最後の2年は母に譲って私は国産車に乗っていましたが、さすがに母も手に余ったらしく買い換える事になりました。

初めての外車で一目惚れして購入したのですが、この車からは本当に多くの事を学ばせて頂いたと共にたくさんの思い出があります。

当時は、日米貿易摩擦の解消をうたい文句に、多くのアメリカ車メーカーが無理矢理アメ車を売り込んできた時期でした。この車もそんな経緯があって輸入された車です。リッターあたり5kmという燃費の悪さは購入した後に気づいたもので、「さすがアメ車」と変に感心したものです…。

その他にもこんなエピソードがあります。
・高速道路走行中に大雨が降る中、突然ワイパーが止まった。
・8月の暑い中、これまた高速道路でエアコンが故障。
・キーレスエントリーの天井センサーから発火し、天井が1/3ほど燃える。
・走行中ドアが外れて落ちそうになった。
…電気系統が弱いのは聞いておりましたが、上記のような信じられない事もよくありました。

そのうち街ではあまり見かけなくなり、更に珍しい色という事もあって、遠出したのに知り合いに見つけられたりと笑い話にもこと欠かない車でした。

そのくせ馬力だけは半端ではないので、雪道でも山道でもノーマルで何の苦もなく進みます。牽引バンドをいつも積んでいて、雪道でスタックした車を引っ張りあげた事もありました。一言で言ってしまえばアメリカらしい豪快な車でした。

日本車はやはり世界一優れていると思います。燃費は良いし故障も少ない、見た目もスマートです。外車はごつくて手間がかかる印象があります。それでも外車に乗る人は、どこか人間味のようなものを車にも求めているのかもしれません。

お客様にも外車を乗られている方は多くいらっしゃいます。でも皆さん一様に「この車は手間がかかるんだよ」と嬉しそうに言われます。子供も手間がかかる子ほど可愛いものですし、後から笑い話になる事もたくさんあるでしょう。

便利さを求める中にも手間のかかる部分を残しておかないと、振り返った時に思い出も何も残らない退屈な人生になってしまうのかもしれません。たくさんの思い出を残すためにも、またいつか外車に乗りたいなと思う今日この頃です。
 
2007年5月18日
小冊子又、私の家造りへの思いを綴った小冊子を書いております…。4年前程に一度発刊しまして、全て配ってしまいましたので今度はそれの改訂版になります。

仕事の合間をぬってコツコツと書き溜めてきましたが、期限を切らないといつまでもダラダラになってしまうので、今月末には書き上げる!と、ここで宣言致します。そして、その書き始めを少しご紹介致します。

はじめに

はじめまして。私は土岐市にて建設会社を営んでおります小栗幸喜と申します。今日あまりにも家造りに関して様々な情報が飛び交っており、家造りを考え始めた方は、楽しむどころか頭を痛めておられる方が殆どではないでしょうか?

痛められた頭で検討された結果は、街並みをみれば一目瞭然です。それぞれがそれぞれの主張をして家を建て、個々の家の見映えはいいのですが、全体をみわたすと「ここはどこの国?」と思えるような、おもちゃ箱をひっくりかえしたような状態になっております。

さてその国の内状はというと…家庭では親子が殺しあい、大企業のモラルは失墜し、官僚は自分の利益のことしか考えない、非常に殺伐とした社会になってしまっております。誰がこんな社会になると予想したことでしょう。

私は建築屋ですので、問題を常に建築から見ます。そして、今のおかしくなってしまった世の中は、先人達が創り上げてきた、混乱した住環境にも大きな責任があると考えます。人が住む環境も雑然としていますが、それは当然人の心にも反映され、同じように混乱していると思うのです。

現在、私たちが携わる住宅業界に関しても混乱と言う言葉はぴったり当てはまります。様々な工法や新商品が次々と出ては消え、国は企業に任せっ放しの野放し状態。家に関する情報は氾濫し、工法は会社の数だけあると言われ、デザインも多種多様、金額も様々。

いったい何が正しいのか誰もわかりません。その中から建築の素人がベストを選ぼうとするのですから、その労力は並大抵のものではありません。

「良い家を作るためには、施主自身が勉強しなければならない」とよく言われますが、これは当たっています。しかし、それはインテリアやガーデニングなど、「生活を豊かにすること」への情報収集であるべきです。

工法や保証などの「騙されず安全に住むこと」ばかりに気を使い、それ以上のことへ情熱がまわらないような現在の風潮は、家を建てる人たちにとっては不幸としか言いようがありません。

つづく…

いかがでしょうか?このような書出しなのですが読みたくなりますでしょうか?

つまるところ「家一棟いくら」、で話は済んでしまうことですが、そこにはいろいろな考えがあり、特に日本は問題が多い国ですから言いたいことは、山ほどあります。それでも、忙しくてそうも聞いていられない方が殆どでしょう。そこで便利なのが、この小冊子。手軽に20分ほどで読める内容になっております。

来月になったら、配布いたしますので是非お友達にも教えてあげて下さい。
 
2007年5月9日
かわいいおばあちゃん

かっこいいおじいちゃん
5月中旬なのにHOUSE&HOMESのある土岐は32℃!さすがに「家中ぽっかぽか」のフレーズは暑苦しいので、「かわいいおばあちゃんになれる家!」に変更しました。いかがでしょうか?

周りを見渡すと茶色や灰色の家がやたらと多い…これは日本の特徴です。「汚れが目立つのが嫌だから、最初から汚れた色にしとけばわからんだろう。」と言うのがこの色を選ばれる方の理屈です。一見もっともらしいのですが、飛行機から見ますと日本中灰色になって見えます。当然ご存知のとおり日本の街は美しくありません。

年配の方は地味な色の服を好みますが、これも理屈は同じ。「年寄りは年寄りらしく地味な服装で、目立たないように」と言う事でしょう。(大阪は例外ですが…。)灰色の家から出てくる茶色の服を着た姿が、あなたの将来の理想像でしょうか?

私は断固嫌です、例え70歳になってもジーンズにTシャツ、サングラス、ハーレーなんか乗って後ろに孫娘なんか乗っけて…その頃は家が真っ赤でもいいんじゃないでしょうか。

実はこんなお年よりも欧米では珍しくありません。おばあちゃんもピンクやイエローなどを好んで着て、家もカラフルに塗り替えます。それもこれも全て、老け込まないようにするためです。人間自分が出すエネルギーには限界がありますので、外からもらう事が重要です。特に色から受ける影響は大きく、感情も大きく左右されます。

欧米の町並みがきれいなのも、皆小さい頃からたくさんの色に触れていて、その事を経験で良く知っているからでしょう。たいてい奥さんは自称インテリアコーディネーターで自信をもっており、色使いが上手です。

「かわいいおばあちゃんになれる家」…もちろん「かっこいいおじいちゃん」でもいいですよ。そのイメージは、決して茶色の服を着て、灰色の家に住んでいる自分の姿ではないと思います。葛飾北斎の絵に代表されるよう、本来、日本人も色使いが上手な民族です。あえて欧米を見習わなくても、日本の伝統を見直せばたくさんのヒントがあると思います。

皆さん地味にまとまらず、かっこよく年をとって子供に憧れられる年寄りになりましょう!
 
2007年4月21日
昨日、大阪へ出張に行ってきました。最近ホント大阪に行く事が多いです。しかし毎回行って帰ってくるだけで、未だにタコたこ焼きすら食べておりません…。

今回もUSJを横目に、「民間主導の住宅政策の国アメリカ」というお堅いセミナーに出席してきました。講師の先生はNPO法人住宅生産性研究会の戸谷英世氏でしたが、この方は欧米住宅の太祖とも言われる方です。

戸谷氏は元外務省の高官でしたが、日本の住宅産業のあまりのいい加減さに外務省を辞められ、私たち中小工務店に向け「住宅生産は欧米に習うよう」NPO法人として啓蒙活動をしておられます。

著書は十数冊もあり、とてもここでは全ての内容をまとめられませんが、戸谷氏は「日本の住宅が世界一高くて非効率な理由は政治が最大の問題」として挙げられています。根本から叩っ切るその弁舌は非常に痛快で、私共も微力ながら良い国造りに貢献しようと発奮させられます。

元官僚だけにその辺の裏事情は大変詳しく、今回も耐震偽造と政治家との関係を非常に詳しく話されましたが、改めて大企業との癒着の構造が見えてきました。そして被害を被るのはいつも消費者である事に非常にジレンマを感じ嘆いておられました。

しかしながら、習慣や歴史を全て無視して合理的にだけしようとすれば、この国は1回ひっくり返らないといけません。悪法も法、私たち一般人は例え不条理でもこの現状の社会で生きていかねばならないのです。

「どうすれば自己防衛でき、引いては社会が良くなる街づくりに繋がるのか」が今回のテーマでしたが、「良い国は良い街から、良い街は良い家から」という事をお聞きし、今後は微力ながら私共工務店もただ商売としてだけではなく、良い国造りに貢献しているという思いで働く事ができそうです。

留学中の様子問題は、この現実をいかに一般の方に噛み砕いてわかり易く伝える事が出来るかです。以前のコラムにも書きましたが非常に難解な言葉がたくさん出てきますので、そのまま話すと一般の方には「?」となりかねません。私もカナダ留学を経験しておりますが、海外生活を経験された方のみならず、経験の少ない方にも理解しやすい内容のお話…現在も奮闘中の課題です。

後半はフロリダにおける最新アメリカ住宅事情のお話でしたが、フロリダはまさに日本以上の高湿度亜熱帯地域で、そこに建っている家は100年持つ住宅でした。その築100年の家をリモデルして最新のハイテク住宅に変えてしまったケースがあるようですが、当時2,500万だった家が現在は3億円で販売されるそうです。築100年の家が10倍以上に!?…100年後の日本もこんな事が当たり前の社会になっているのでしょうか?
 
2007年4月14日
昨日、社員一同で能登半島地震の被災地へ行ってきました。隣の県なのでなるべく早く行って片づけでも手伝おうと思い、朝5時に出発しましたが着いたのは昼の12時…。それでも何かしようとボランティア事務所に登録して被災地の真っ只中を歩いてきました。今回はその報告です。

ブルーシートで養生された家

ブルーシートで養生された家

倒壊した建築物

倒壊した建築物

赤紙(警告)

傾いた家

傾いた家

傾いた家

被災地
被害が特にひどかったのは、門前町という300戸程の港町です。次が輪島塗で有名な輪島市。しかし門前町に比べればそれほどでもありません。門前町はほとんどの家が倒壊、もしくは傾いており、まさに壊滅状態でした。

被災地が近づくにつれ、屋根天辺の棟瓦が落ちてしまいブルーシートで養生された家が増えてきます。

昔の棟瓦は上に乗せて土で固定してあるだけなので、簡単に外れてしまうようです。また倉に塗ってある漆喰壁もかなりはがれ落ちていました。

中心地に向かうと倒壊した建築物がだんだん増えてきます。倉庫や物置などは中に壁がほとんど無いわりに屋根には瓦がのっているので、普通に建っていても危なそうに思えるものばかりです。

築何十年という家も沢山ありましたが、郊外では倒壊している家はあまり見られませんでした。

そして一番被害の酷い門前町にたどり着きました。こちらの地区の家は築50年ぐらいの木造住宅が多く、又家同士も隣接しており、大きな掃きだし窓と瓦屋根が特徴という、まさに倒壊する条件が揃っている町でした。

倒壊してしまった母屋は既に解体業者が入って片付けておりました。傾いてしまった家は程度により赤紙(警告)や黄紙(注意)が貼られ、人が入ってこれないようになっております。

どの建物も数度傾いており、こちらに倒れてきそうで非常に不安定な気分になります。道路でさえ平らでなく車両などはまとも走れなくなっております。

全体的に補修が効かないぐらい傾斜した家ばかりで、多分全部取り壊さないと危なくて人が住めないだろうと思います。ここの地区はお年寄りが多く、避難されたのはご年配の方ばかりでした。

その中でも築20年程度のお宅はほとんど被害なしに建っているのが印象的でした。新築に至っては何事もなかったかのようにしか見えません。

今回の地震は震度6強でしたが、この規模で倒壊する条件としては、 以下の3つが揃っている事というところでしょうか。

1.家が密集、隣接している。
2.大きな(3m位の)開口があり、その周囲に壁がない。
3.屋根が重たい。

楽観的に言うと、この条件が揃っていなければ古い家でも大丈夫という事です。実際に大きな窓のある家でも無傷で建っている家もありました。大都市になるほどこの3つの条件を揃えた場所はいくらでもあります。こうなると耐震補強うんぬんよりも、そもそも人が密集するところには住まない方が良いのではと思います。

そして肝心な奉仕活動ですが…既にほとんどの倒壊した家に解体業者が入り、またボランティアもたくさんいました。そのため、とりあえず待機しているように支持を受けましたが結局に呼ばれる事はありませんでした。

現場に入り何か手伝える事を呼びかけましたが、既に素人が手を出せる段階は終わっていたようです。皆さん鶴を折っていましたのでそれを少し手伝ってきました。

「この先この方たちはどうするんだろう…」と被災された方の気持ちを考えると苦しくなってきます。地震が来ると危ないと言われながらもお金が無く何も手を打てない人達。分かっていてもその時の事だけを考えて造ってしまう危ない建物。なんともならない現実がそこにあります。

安倍首相も同じ頃訪問されていたようですが、付け焼刃でない根本的な対策を考えて頂きたいところです。

被害の状況をこの目で見て自分たちが扱う物の責任の大きさを改めて感じました。今後もさらに気を引き締めて、危ない建物は断固造らない事を誓いました。
 
2007年4月7日
輸入住宅

輸入住宅
どんな方にも、必ず聞かれる事があります。…それは「輸入住宅って日本に合うの?」というご質問。

以前の受け答えは、「本来、日本建築とは仏教伝来と共に日本へ輸入され…」だんだん聞き手がうんざりしてくるのがわかります。

そして何十回も同じ事を話すうちに、いかにつぼを押さえ、簡単明瞭に理解してもらうかがわかり、最近ではかなり説明が短くなりました。

お断りしておきますが、決して私はアメリカびいきではありません。むしろ今のブッシュ政権のアメリカは大嫌いです。しかしながら、それと住まいは別物。学ぶべき事は真摯に学ぼうと割り切っております。

はたして外国の家が日本に合うのかどうか…?子供でも簡単に理解できる事は次の3つです。

1.気温に関して
北はアラスカの激寒、南はテキサスの熱帯まで、家の工法は1つしかありません。湿気の多い沼地のような所から、海上に家を浮かべている所まであります。そんなところに朽ちず建っている家を思うと、むしろ日本の気候はかなり優しいと言えるでしょう。

2.強度に関して
5階建て何千坪というアパートも珍しくありません。サンドレア断層では日本以上の地震もあり、台風以上のハリケーンが毎年来る事は有名です。でも家は耐えています。

3.家の寿命に関して
これまでの日本の家の平均寿命は25年です。アメリカは50年、イギリスでは75年と統計が出ています。このような短命な日本の家を構成しているのは、いわゆる「日本の風土に合った家」です。

…これらの事を話すと、たいていの人は「なるほど、言われてみれば」と理解して下さいますが、いかんせん百聞は一見に如かず。見てない物は信じられないと納得されない方もいらっしゃいます。

日本の男性は新婚旅行以外で海外などなかなか行かないものですから、理解せよというのが無理な話です。その点女性は独身時代に見聞を広めるのか、苦も無くわかって頂ける方が多いです。男女間で鎖国度の調査をしてみても面白い結果が出ると思いますよ。

ともかく、今後も更に簡単にわかって頂けるよう工夫をしていきますが、長く話すそうと思えば何時間でもお話する事はできます。「誰も話さない住宅の秘密 -竪穴式住居から現代住宅事情まで-」をお聞きになりたい方は、是非その旨をお知らせ下さい。^_^;
 
2007年3月26日
寝屋川今回訪れたのは大阪の寝屋川です。消費者の方の為に、「家を買うときの要点」を無料で教えてくれるセミナーがありましたので足を運びました。

しかしこの日は朝から38度の高熱…行くかどうか迷いましたが、好奇心には勝てずフラフラしながら出かけてきました。

内容は建材会社の女社長さんが、今の日本の家造りを非難して「家はこう建てなさい」と訴えるものでかなり過激な内容でした。美人の女社長だから話を聞いてもらえるのであって、私が同じ事を言ったら胡散臭い目で見られるかもしれません…。

心理学でも美人が言った事は信頼される確率が高いそうです。内容はともかく、「上手くやってるな〜。」というのがセミナーの感想です。建材会社という立場からですので言いたい事が言えます。これも話に耳を傾けてもらえる理由でしょう。

以前、私もセミナーを開いた事がありますが、来場された方はいまいちよくわからないようでした。なんせ家オタクの話す事ですから、日本の住宅業界の抱える根本的な問題から始まって、最後は「政治が悪い」というところに行き着きます。

まるで演説のようで、聞きに来られた方は「じゃあ今家が欲しい私達はどうしたらいいの?」と腑に落ちなかったに違いありません。多分、公聴会のようなところで話す事であって、素人向けではなかったのが原因でしょう。大きな反省点です。

今回のセミナーでは、どう家造りに向き合うかを一般の方にわかりやすく話す事の大切さを学びました。

日本の根本的な問題はどうせ直りはしません。でも、日本の住宅産業が抱える大きな問題は、私が何とかしなきゃいかんという思いはいつもあります。一介の工務店が考えることではないかもしれませんが、単身奮闘する女社長に会って大きな力を頂きました。
 
2007年3月17日
北米住宅以前、見学会のチラシの中で「かわいい家」という表現を使いました。かわいい家に住める事を期待して来られる方が多いからですが、色々考え、迷いましたがこの言葉を使ってみました。

ただ気がかりだったのは、「かわいい=脆弱」と受け取られないかという事です。…実際そんな声も聞こえてきました。

確かに男性主導で家造りを考える時には、間違っても「かわいい家に住みたい」とは言いません。 しかし僕が言いたかったのは「強いけどかわいい」という事。例をあげると「Dr.スランプ アラレちゃん」もしくは「あずみ」のような家だと言う事です。決して「たまごっち」ではありません。(益々解りにくいかもしれませんね…。)

日本の従来の家を一言で表すと「質実剛健」となりますでしょうか、どこか男性的で真面目な印象が強いです。比べて欧米の家はどこか中性的…という事は、根深いところでは日本はまだまだ男性社会なのでしょうか。

北米では家の造りはひとつしかありません。「強い」事は大前提で、その付加価値として「見た目」があります。日本の場合は、「見た目」ばかりを強調して「耐震性」が弱い家も多いので、購入する人は注意しなくてはいけません。

「かわいい家」しか思い浮ばず、言葉が足らなかったのは反省点ですが、じゃあ、ぱっと見て北米住宅にはどんな言葉があてはまるのか…?色々考えましたが、日本語では単語が思いつきません…。英語で言うなら「クール」か「エレガント」辺りだと思いますが、これでは「強い」という事は伝わらないでしょう。やはり改めて「強い」という事も表現していかなくてはいけないかもしれません…。
 
2007年3月13日
ティンバーフレーム建築工法の1つにティンバーフレームという建て方があります。イギリスなどでよく見られる工法ですが、8寸角(24cm×24cm)の柱を使い、梁などもほとんど見せて大空間を飾る工法です。

今回はこの工法の取扱いをしている会社の講習を受けに浜松まで行ってきました。しかし高速道路での事故渋滞に巻き込まれ、1時間半の大遅刻…。残念ながら重要な部分を聞く事はできませんでしたが、なんとか資料は頂き面通しを済ませる事ができました。

柱のサンプルや施工写真が会場に置いてありましたが、さすがに太い柱です。この柱が家のそこら中に建っているのですから、丈夫さは言うまでも無く、何か神聖なものに囲まれて生活しているような気にさえなるのではないでしょうか。

イギリスの石積みの家は何百年も持つのが当たり前ですが、木造で同じくらいの耐用年数を望めばティンバーフレームのような構造になるのは解る気がします。

さて、わが国日本でも、太い柱を使った家は説明が要らないほど説得力があります。田舎へ行くほど「うちの家は○○寸柱だ」と言うのが自慢になるようで、「柱の太さ=器量や財力」と捉える方も多いようです。

でも、様々な建て方が混在するわが国では、木をあまりにも粗末に扱いすぎているような気がしてなりません。切落とされた無垢の柱を見ていると、いつも「使ってやれなくてスマン」と申し訳ない気持ちが湧いてきます…。

その点、集成材は端材までも有効に使う事が出来る、環境に配慮した合理的な建材だと思っております。このように考えると、樹齢何百年もの太い木を切り倒して家に使うのは個人のエゴであり、自然破壊が叫ばれている今の世の中では、リビングに飾る鹿の首に等しいと思います。

ただ、「いっそ太い柱を使った方が木も粗末に扱われず、家も長持ちして良いのではないか?」という思いも常にあり、迷うところではあります。

今回、ティンバーフレームの詳しいお話を聞いて、「まさにその通りだ」という事を痛感し、迷いが晴れたような気がします。今後弊社でも在来工法にて8寸角柱ティンバーフレ−ムの家を進めて行こうと思います。

百聞は一見に如かず。まずはどこかでその迫力を見て頂きたいと思います。もし興味のある方がいらっしゃいましたらお気軽にお問い合わせ下さい。
 
2007年3月10日
姫路城勉強会で姫路まで行って来ました。(写真は姫路城です。)

知り合いの須々木工務店さんのモデルハウスまで伺ったのですが、今回の勉強会は、須々木工務店さんの造っている家について色々と教えて頂く事が趣旨でした。もちろん経営の事も。

須々木工務店さんも個性的な家造りをしており、内装は自然素材だけしか使っておりません。フローリングや建具、家具などには竹や桐といった無垢の木を使い分け、壁と天井は全て珪藻土で塗られておりました。かといって和風でもなく、クリ―ム色に統一された内装は若い人に人気があると思います。

ここまで徹底して自然素材だけで造れば、自然と何を排除するべきなのかが決まってきます。間違ってもカラーボックスの本棚は置かないでしょう。

自然素材をふんだんに使っているため、坪単価というもので計ると当然弊社の家より高くなります。しかし不思議なのは建物1棟辺りの金額は弊社とあまり変わりません。何故かというと、このような家を好む方は、ボリューム(敷地面積)よりも使う物(質)を選んでいるからです。

関西ですと土地の平均区画は30〜40坪だそうです。当然建てられる家の規模も35坪ぐらいと決まってきます。かたや弊社周辺の土地区画は倍以上あり、皆さん大きな家を望んで来られます。この土地柄の違いが建物1棟辺りの金額があまり変わらない理由なのでしょう。

今回の勉強会では「大手ハウスメーカーの金額で工務店だとここまでできる!」という事がよくわかりました。大手ハウスメーカーと工務店を比べられている方にとっては、迷う余地は無いと思います。

説明もすごく分かりやすく、大いに学ばせて頂きました。ありがとうございました。
 
2007年2月27日
モデルハウス2月24日(土)、25日(日)と無事に拙宅の見学会を終える事ができました。ご来場頂きました方々、寒い中お越し下さり、誠にありがとうございます。

2月とは思えない陽気の中、幸いにも(?)気温が下がり、広々とした空間が暖かいというのはどのような感じなのかを、体感して頂けたのではないかと思います。

実は、2日間も自宅を開放すると言う事で、家族は近所にある妻の実家へ泊まりにいっておりました。実家は7部屋もある大きな家ですが、当然の事ながら高断熱・高気密の造りではなく普通の造りなので、予期していた通りの寒さでリビングのファンヒーターの前を子供と奪い合う生活となりました。

それでも子供にはさほど不便さがあるように見られませんでした。しかし私達夫婦は極力部屋から出る事を避けるようになり、風呂に入る事に至っては恐怖で、結局1日だけ銭湯へ行きました。 自分の家に帰って来た時はやれやれと言う感じでしたが、両親はあの環境で暮らしているのかと思うと、自分たちの快適な住まいが申し訳なく思えてきます。

いつか日本も、カナダやスウェーデンのように、家中暖かいのが当たり前になる日が来る事を祈りつつ、2年ぶりの我が家の見学会を締めさせて頂きました。
 
2007年2月14日
モデルハウス今月の24日(土)、25日(日)と当社裏の自宅兼モデルハウスにて見学会を行います。

この家は元々モデルハウスとして使用しておりましたが、昨年の4月から私が住み始めました。ほぼ2年住みましたので、全くの新品ではなく使用感がありますが、嘘偽りの無い住まいの実例として、見学される方にお見せする事ができると思います。

更に今年は暖冬とはいえ2月はまだま冬…果たして高気密高断熱の家というのはどれくらい暖かいのか。30坪弱の空間が、間仕切りされる事もなくどこでも暖かいというのはどういう感覚なのかを体感して頂けます。

いつかはマイホームを…とお考えの方、他ではまず見る事のできない家です。「こんな造りもあるんだ」とあなたの家作りの参考になりましたら幸いです。

私共は無理に売り込む事は致しておりませんので、どうぞお気軽にご来場下さい。
>> 見学会についての詳しい説明はこちら
 
2007年1月30日
暖かい寝室前の借家住まいでは、寝る時に息が白くなって、台所では氷がはっていました。風呂から出る時が一番大変で、子供の体を拭いていると自分が凍えそうになり、又風呂に入り直す事もしばしば…。寒さを耐え忍ぶ生活でした。

でも、新居になってからその生活は激変しました。例えば、去年の年末まではベッドスプレッド(シーツ)で寝ていましたが、少し冷えるようになってきましたので、今年に入って夏布団を足しました。すると今度は暑くて寝汗をかくようになってしまいました。

室内では、ほとんどTシャツだけで暮らしています。ファンヒーターも布団もかさばる物は全て捨ててしまいました。おかげで家の中は殺風景なぐらいすっきりしております。風呂から出ると、子供達は裸で走り回り、服を着ようとしません…。

こうなると家から出るのが嫌になります。おかげで休日も出歩かず家で過ごすようになりました。気になるのは子供達の事…寒いので外へ行かず室内でばかり遊んでいます。でも、寒さによるストレスからは開放され、生活はかなり楽になりました。

気になる光熱費ですが、12月で1日700円ぐらいです。高いか安いかは人によりますが、60坪の家がどこでも暖かいのですからこんなものではないでしょうか。私は、寒い朝に特に気張らず楽に起きる事が出来るようになっただけでも、その価値は十分あると思っています。
 
2007年1月19日
N様邸の薪暖炉

暖炉

暖炉

暖炉
お客様の家に設置した暖炉が、NHKに取材されました。家の外観も少し写り、設計者としては嬉しい限りです。でもそれよりも何よりも、お客様の嬉しそうな顔を見ると、「暖炉っていいな〜」と思います。

そこで今回はこのコラムでも暖炉を取り上げてみようかと思います。

欧米の家には、たいてい暖炉が2つあります。建売も例外ではなく、暖炉が付いてないような家は、キッチンが無いのと同じで売れません。日本で言えば和室の床の間のようなものでしょうか。

暖炉の主流は都市部ならガス暖炉ですが、山が近いのであれば薪です。最近は電気式なども多くなってきたようです。

なぜそこまで暖炉にこだわるのか聞いたところ、「俺たちは火が好きだから」と言われ、拍子抜けした事がありますが、彼らにとって元は単純な事なのでしょう。

思えば日本も昔は囲炉裏を囲んで、家族団らんをした時代がありました。火には求心力があるそうでじっと見つめていると、言葉はなくても心が通じ合う気がします。キャンプファイヤーやケーキにろうそくを立てると、皆暖かい気持ちになるのはそのせいなのでしょう。

手間がかかる、危険だからなどと言う理由で、火はだんだん家の中から排除されていきました。それと共に心の何かしらを失った気がします。昨今、暖炉が見直されているのも生活にゆとりができ、それを思い出そうとする人が増えているからなのかも知れません。

我が家でも暖炉を設けました。子供と火を見ながらくつろいでいると、時間がゆっくり流れ温かい気持ちになります。ファンヒーターではこんな気持ちは絶対に味わえません。

日本の家にも暖炉がどんどん入っていくといいなと思います。そうすれば火や水、そして木など、人間は自然に生かされているんだと毎日実感しながら、感謝して生きていく事ができるでしょう。

暖炉 暖炉 暖炉
 
2007年1月11日
薪暖炉のある生活新年早々驚きました。N様邸の引渡し式に伺うと、TVカメラを持った人達が家の周りをうろうろしているではないですか…。

「もしや何か事件が?」と一瞬顔が強張りましたが、話しを聞いて一安心。実は天下のNHKが取材に来ていたのでした。

「薪暖炉のある生活(仮称)」というテーマで、暖炉会社を通じてNHKより取材の依頼があったようです。取材スタッフがばたばた動き回る中、滞りなく引き渡し式を済ませましたが、N様もインタビューを受けるため心持ち緊張しているようでした。

邪魔にならぬよう早々に退散致しましたが、当社の施工した家がTVに取り上げられる事に感激した次第です。N様ありがとうございます。新年早々良縁に恵まれた事で、今年も良い人とたくさん出会えるような気がしています。

取材の模様は1月17日18:00からNHKで放映されるそうです。皆さん是非ご覧下さい。
 
2007年1月1日
あけましておめでとうございます。

昨年も多くの人に出会え、特に大病も患わず、家族元気で過ごす事ができました。家造りというおめでたい仕事に従事しているからなのでしょうか、幸せのおこぼれを頂戴する機会が多く、皆で笑顔で過ごしていると、本当にこの仕事について良かったとしみじみ思います。

「笑う角には福きたる」と言いますが、笑う事そのものが福なのかもしれません。私も人には努めて笑顔で接するように心がけております。今年も、小さな成功を喜び、人を助け、苦労を与えられた事に感謝し、ささやかな幸せを喜ぶ「雨ニモマケズ」のような生き方を心がけていこうと思います。

今年も何卒お付き合いよろしくお願い致します。

HOUSE&HOMES 小栗幸喜
 
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